「ホームへ帰ってきた!」そんな感じがしました。2019年の年末に宮ケ瀬から丹沢山、塔ノ岳、大倉というコースを歩いて以来29か月、つまり2年5か月振りに丹沢に戻ってきました。
1月に大山に行きましたが、僕にとって丹沢と言ったら塔ノ岳や丹沢山を中心とした山々なので、そういうことなのです。
大倉から急登の取りつきまで
いやぁ、久しぶりです。大倉バス停。小田急線渋沢駅からバスに乗ってくるわけですが、渋沢駅ではバス待ちの長蛇の列。相変わらず人気だなと。前日が雨で、土曜日は天気が回復ってことだったのでここぞとばかりそりゃ来ますよ。
もう大倉に着いただけでテンション爆上がり。やはり相手が「塔ノ岳」ってだけで気分も変わってきます。
これはヤマレコより抜粋した神奈川県の山の回数ですが、塔ノ岳は今回の山行で43回目だったんですよ。2010年より山を始めて、10年間で42回、年に4回平均で行ってたという訳です。ある種キチ〇イですが、それがコロナ禍で2年以上も離れていたのです。すべてはコロナのせい!
そんな風に思いながら大倉に着いたので、テンションが上がらない訳がないのです。
このような途中の何気ない風景ですら懐かしさを感じるし、まだスタートして200mぐらいしか歩いていないのに割と満足している自分がいました。
29か月ぶりに来ても登山口は変わらず。ただ、道路はこんな舗装だったかどうかあまり覚えていない。そして塔ノ岳まで6.4kmも変わっていない。あたりまえか。
まだスタートして15分も経っていないのに汗だく。5月終わりとはいえ夏のような蒸し暑さ。でも時々涼しい風が吹くところがいまの時期ならでは。
観音茶屋を過ぎてしばらく行くと分岐にぶち当たります。僕は登りの時は大体写真の方向真っ直ぐ向かい、「大倉高原山の家」があった方面へ歩きます。この2年以上の間に大倉高原山の家は取り壊されてしまったと聞いていたので、その後の様子も見たいと思っていました。そしてさらに確認したいこともあったので。
ところで、丹沢と言えば「ヤマビル」ですが、ここ塔ノ岳への道では何年も前に1匹見かけたことがあるぐらいで、基本大丈夫だろうと思っていました。しかし歩いている時に何気に足元を見たら、靴の上に登ってきているではないですか!
目視で2匹を確認。すかさず持参のヤマビルファイターを振りかけて始末したのは言うまでもありません。前日が雨で、この日は晴れてムシムシしているのでいてもおかしくないとは思っていましたが、まさか遭遇するとは。
しかもこちらの道は通る人がそう多くないと思われるので、道端の雑草も多く、奴らの住み家にはうってつけの環境なのではないでしょうか。
確認したかったのはこれです、「丹沢の門」。逆からくると「秦野の門」と表示されていて、これが残っているかどうかを見たかったのです。さすがにこれは残っていましたが、左側の「塔ノ岳」のプレートの後ろは更地になっていて、大倉高原山の家は見事になくなっていました。
ここを過ぎるとテン場で、トイレも新設されていました。
その後、雑事場ノ平と見晴茶屋を過ぎて大倉尾根名物の急登ゾーンへ突入します。
急登に次ぐ急登、大倉尾根
見晴茶屋を過ぎ、いよいよ大倉尾根に突入。久々のこの急登を登って行くことが楽しみでしょうがない。最近の体力低下からものすごく難儀するのではと思っていましたが、ゆっくりではあるもののスムーズに進めました。
最初の急登、一旦登り切ったと思ったところにまた長いのが出てきて、初めて登った人にとっては最初に心が折れるところじゃないかと思います。僕でさえ毎回「長っ」と思うので。
なので登り切って出てくるこの平坦で緩やかなところが天国のように思えます。この平坦なところに出たらスピード上げて急ぐという人もいるようですが、僕はその逆でゆっくり歩いて呼吸を整え、次の急登に備えています。
その、次の急登と言ってるのが駒止茶屋までの階段です。ここの階段は5,6段登っただけで僕の慎重ぐらいの高さを上がるような場所もあり、なかなかハードです。
急登3つ目は堀山の家を過ぎた後ですかね。ちょっとした岩場の後にひたすら続く階段、ここがまた長くてだるい。
一瞬だけ平坦になるものの、すぐにこのような階段が始まります。ここを進むとやがて岩場になって、時には渋滞することもあります。
極めつけはここ、岩場を登り切った後に待っているのが花立山荘へ向かう階段で、数えてみたら約340段ありました。1段の高さも高めで、かなりの心臓破りです。かつては途中で休みながら登っていましたが、ここ数年は登り始めから最後まで止まらずに行く!と決めてそれを実践しています。もちろん、登る直前で小休止してから始めますが。脚がパンパンになりますね。
登った先にあるのが花立山荘。ここのベンチで毎回休憩してしまうし、なんならかき氷を頂くこともあります。晴れていれば富士山も見えるし。今回はガスっていて富士山は姿を見ることができなかったですね。
個人的に、大倉尾根でいちばん嫌いなのが花立山荘を過ぎたあとの登り。なぜなら石がゴロゴロしていて歩きづらいし、下りは下りでズルっとなることが多いし、まだ階段の方が良いです。とはいえ、ここを乗り越えないと塔ノ岳には行けないので頑張ります。
いつもなら目の前に塔ノ岳が見えるのですが、ガスっていてここまで見えないのも久しぶりと言うか、あまりなかったような気がします。
この後、山頂に着くまで写真を撮ってなかったので・・・
塔ノ岳に到着です。3時間半は覚悟していましたが、3時間で来ることができました。一時は2時間半ぐらいで到着することができたのに、今では大体3時間前後はかかるので、まあ平均的ですかね。ここは僕の体力の度合いを測るバロメーター的な区間でもあります。
山頂には多くの人がいました。登っている最中も前後に人が多かったので、まあ想定通りではありますが。
山頂ではカップラーメンを食べ、しばらく座って休憩していました。ガスっていた風景も時にはこのように他の山容を見せてくれますが、富士山は終始隠れたままでした。久々だから見たかったのだけど。
この後はどうするか、このまま下山して大倉に戻っても良かったのだけど、なんだかもったいないなと思い、どうせなら丹沢山にも行ってみるかとなりました。一応計画は丹沢山まで行ってピストンで戻ってくるというものにしてあったのです。
丹沢山へ
久々の大倉尾根を登った脚で山行を続けるのは少々心配ではありましたが、意を決して丹沢山へ向かいました。
写真は塔ノ岳直下の道ですが、階段が一新されていてとても歩きやすくなっていました。以前はもっと段差があって登り下りが大変なイメージだったのに。
ここも以前よりはしっかりした造りになっているように思えました。2年も経つと景色は変わらずとも、足元は微妙に変わっていたりするものですね。コロナ禍の中、修繕をしてくださった方々には感謝しかありません。
丹沢山へ続くこの風景も懐かしい。先まで続く道を眺めると、丹沢の壮大さがよくわかります。
このピンクの花は何でしょうか。実際はもっと映えていました。
ここは竜ヶ馬場(りゅうがばんば)。丹沢山へ行く途中で僕が最も好きな場所です。休憩するためのベンチもあって、ここまで来たら丹沢山まで行かなくてもいいやって気になれる場所。
ちょっと進んで振り返って休憩スペースを見たところです。というか、これは実は帰りに撮ったんですけどね。
下の方に見えるのは箒杉沢(ほうきすぎさわ)。何度かあそこに下りたことはありますが、道はがれきで荒れているし、いまはさらに状態が悪いようで、塔ノ岳からも下りるなって感じのことが書かれていましたね。丹沢主脈から見下ろすこの景色も大好きです。
あと少しです。地味に登ったり下ったりするのが塔ノ岳から丹沢山の区間の特徴ですね。稜線の景色は最高です。
塔ノ岳から歩くこと1時間、こちらも同じく29か月ぶりとなる丹沢山に到着しました。本来ならこの看板の奥に富士山がくっきりと写るはずなんだけど、あいにくガスっていてまったく見えませんでした。
それなりに人がいました。ベンチは埋まっていて、その周りにシートを敷いたり、石が敷き詰めてあるのでそのまま直に座っている人もいました。僕もそんな感じで座って、持参したコーヒーを飲みながらしばし休憩。
みやま山荘です。ここのカレーライスが人気でしたが、いまだに食したことはないな。
20分ぐらい休憩し、塔ノ岳へ戻ることに。なんだかますますガスってきた。
帰りは塔ノ岳まではのんびりと、塔ノ岳から大倉までは割とスピードアップして下山しました。これ以降は省略します。
久々の大倉尾根、相当疲れるんじゃないかと思っていましたが、そうならなかったのはやはり何度も来ている勝手知ったところだからかなと。ここしばらくは多摩100山とか狙いで初めて歩くところばかりだったので、それなりの緊張を強いられていましたが、ここは最初にも書いたけどホームみたいなものなので。
とはいえ、帰宅後の翌日ぐらいからはふくらはぎにかなりの筋肉痛が来ましたけどね。これで急登へ脚を慣らしたので、次回(翌週)はいよいよ多摩100山最後の1座を目指します。
最高点の標高: 1572 m
最低点の標高: 294 m
累積標高(上り): 1797 m
累積標高(下り): -1803 m
総所要時間: 08:06:59
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