天祖山から水松山、そして中尾根を下って孫惣谷林道へ

天祖山

前回の続きです。

天祖山で休憩後、長沢背稜へ向けて歩きました。

まずは水松山(あららぎやま)

天祖山

天祖神社を後に・・・

こんな高い標高のところでひっそりと建つ天祖神社、来る人も少ないであろうこの場所を振り返ってみたら、どことなく寂しげな雰囲気を醸し出しているように見えたのは気のせいでしょうか。

またいつか来て、その姿を見てみたいと思ったのです。

ナギ谷ノ頭

ナギ谷ノ頭

しばし下って突如と出てきたのがナギ谷ノ頭。その下り途中で天祖山へ登る人とすれ違いました。聞くところによるとタワ尾根から登ってきて、この後はどこかバリエーションルートから下りていくようでした。

下り

下って行きます

下り

結構な急下りを進みます。ここでも登ってくる人とすれ違いましたが、挨拶だけですれ違いました。

雲取山方面

雲取山方面

これを書いているのが山行からすでに2週間ぐらい経ってしまったので、記憶が曖昧ですが、確か雲取山方面を撮ったものです。

梯子坂ノクビレ

梯子坂ノクビレ

道標がかなり欠けていますが、梯子坂ノクビレです。天祖山と長沢背稜の間で最も低いところになりますね。

ここを通りすぎた後ですれ違った人が後日判明したのですが、ヤマレコで昔から名前をご存知の方でビックリしました。コメントを頂いたので分かったのです。

良い道

それにしても、こういう雰囲気いいですね。草木の名前が覚えられないので、なんて樹木なのかわかりませんが、奥多摩の奥地に来たと思わせる風景です。平坦な場所だったのでスタスタ歩いていたら行きついた先からグワッと登り始めました。

板小屋ノ頭

板小屋ノ頭

途中から道を外れたようで、尾根を直登してしまいました。別に板小屋ノ頭を目指していたわけではなかったんですけどね。この後、長沢背稜と合流するのに踏み跡を辿っていきました。

長沢背稜

長沢背稜

長沢背稜に出ました、だけど道標の向いている方にはいかず、そのまま真っ直ぐ行きます。この時思っていたのは「人誰もあるいてないな」でした。そりゃそうですよね、奥多摩の最深部、長沢背稜ですよ。こんなところ歩いているのは物好きぐらいですよ。

前の週が人が多い大倉尾根だったからか、そんな風に考えてしまったんですね。

水松山

水松山(あららぎやま)

そして水松山(あららぎやま)に到着。1枚前の写真をまっすぐ行くと突き当たる場所にでるものの、このピークがどこか分からなくて少し探しました。突き当たったら左側を見るとピークらしきものがみえるので、それがここになります。

ここまで来て「よし、あとは下るだけだ」なんて軽く考えていたんですけどね。

水松山中尾根を下る

中尾根取りつき

中尾根取りつき

さて、ここからは「山と高原地図」には「中尾根」と文字のみが書いてあるだけで、ルートは描かれていない場所となります。あらかじめお伝えしますが、オススメはできません。

僕はここを下って行くにあたって、事前にヤマレコ等で数少ない記録を見て、それらをもとに国土地理院の地図を印刷して手書きでルートを描いて、注意点なんかも書き加えたものを持参して行きました。

中尾根

中尾根

中尾根

中尾根

なんとなく踏み跡はありますが、整備された道ではないので地面は柔らかいし、結構急な下りのところが多いし、行く先を間違えやすいポイントはあるしで、10歩ぐらい進んではGPSで位置と方向を確認しながら慎重にくだります。

中尾根

中尾根

中尾根

中尾根

時期的に木々の緑が深くて、その中を歩くのはなかなか良かったです。とはいえ、初めての道でバリエーションルートでひたすら下って行くのは大変なものです。

中尾根

中尾根

下っている途中で、明らかに新しめな踏み跡を発見。もしかすると自分よりも前に同じ日に下りているもしくは登っている人がいたのかもしれない。しばらくはこの踏み跡を追って下って行きました。

中尾根

中尾根

中尾根

中尾根

そろそろ沢が近くなったころに、ようやくピンクリボンが出てきました。取りつきからここまでは確かリボンの類は無かったと思います。よく見ると「左へ←」と書かれています。事前に調べたルートだとここからあと20~30m標高を下げたところから沢へ下って行くつもりだったのですが、ご丁寧に案内があるのでこれに従うことにしました。

ただ、写真を見る限りだと真っ直ぐ行けそうにないので、ここで良かったのでしょう。

沢で苦戦

孫惣谷へ

孫惣谷へ

ピンクリボンに従って左を見ると道形がありましたので、ここを下って行きます。

孫惣谷へ

孫惣谷へ

リボンがあるのでこれを探して下って行きます。沢が近くなるとハエが多くなって、やたらと飛んでいて鬱陶しかった・・・。そして道は土が柔らかくて気をつけないとズルっと滑らしてしまいそうになる。

孫惣谷へ

孫惣谷へ

これはすでに沢を渡河して右岸を歩いています。ここもかろうじて道形がありますが、枯れ葉が積もっていて足元がやたらとフカフカして歩きづらいことこの上なかったです。

道がフカフカ

道がフカフカ

このあたりなんか特に葉っぱが積もっていて、靴が埋まるぐらいでした。この後、別の支流が目の前に出てきて、そこを渡るのが困難でどこを進むべきか5分ぐらい悩みました。

沢へ下りる

沢へ下りる

なのでちょっとだけ戻ってきて、沢を渡って左岸に行きました。本来のコースのようです。ただし、沢は浅くて楽勝だったはずが、水に浸かった石に足を置いた途端に滑ってこけてしまいました。大して濡れなかったのでよかったですが。

こういう時はかなり慎重になるのが普段の自分ではありますが、歩くべき道をうまく見つけられなくて焦っていたのかもしれません。

恐ろしい橋

恐ろしい橋

そして目の前には苔むした橋。これを渡らないとならないとは結構勇気がいりますが、渡るしかないのです。幸い、見た目よりは大丈夫ではありましたが、滑らないようにこれこそ慎重に進みました。

孫惣谷

道標あり

一応、このような道標があります。写真左上から下りてきた形になります。それにしてもハエが鬱陶しい。まるで自分が死臭でも放っているのかと思うぐらいたかってきます。本当にウザい。

突っ切っていきたかった

そうなんです、この先には石灰先の採掘場があって、ここを突っ切って行けばその敷地内へ進むことができるのです。「奥多摩登山詳細図」ではまさにそのルートが描かれているのですが、さすがに敷地内にはいってしまうのはどうかと思い、「登山道こっち→」に従いました。

モノレール

モノレール

「登山道こっち→」に従って進むと、やや標高を上げていきます。その先でこのモノレールにぶつかるのですが、ここから折り返すように道が高巻きしているのです。すでにくたびれた僕は高巻きしたくないなとここで周りを見てみると・・

踏み跡発見

踏み跡発見

目の前に踏み跡を発見しました。そうだヤマレコでいくつか見た記録ではここを歩いているのもあったと、僕もこの踏み跡を追うように進んで行きました。

写真を見ると奥の方で上へ進む道と右側へ進むトラバースがあるのが見えます。このトラバースを行ってしまったばかりに大変な思いをしてしまいました。

崩れそうな道

崩れそうな道

進んだものの、明らかに危うい道で、間違ってしまったと思いました。しかし、あとちょっとで林道が見えるところまで来ていて、強行突破しました。何やら電線みたいのが張ってあったり、明らかに崖みたいな斜面を下りるとか、ほぼ事故案件ともいえる状況でした。

林道へ

林道へ

どうにか本来出るべきところに出て、林道へ下りることが出来ました。最後だけは猛反省しなければならない状況で、ここで事故ったら誰も来ないぞと思いました。モノレールのところで高巻きするか、トラバースを行かないで登って行くべきだったのか、正解が正直わかりません。

圧倒される

林道に降り立って見上げると何だかすごい景色が。この辺りの石灰を削っているのですね。

土曜日だったので、もしかすると採石場も稼働してなかったから施設内を突っ切ってしまえばよかったと思いましたが、当初からその予定ではなかったので、本来進むべきところを進みました(最後が悪かったけど)。

さて、この時点で時刻は15:00ちょうど。もしかすると東日原16:21分のバスに乗れるかもしれない。だけどここから孫惣谷林道を進み、日原林道のほぼ八丁橋に近いところに出てそこからさらに45分ぐらい歩かないとならないので、日原林道まで30分ぐらいで行けないものだろうかと急ぎます。もう疲れたとか言ってる場合ではありません。林道なので飛ばしますが、やはり疲れて限度があります。

日原林道に出た

日原林道に出た

孫惣谷林道を約45分歩いて、日原林道とぶつかったのが15:43、ここからさらに加速して東日原に16:20に到着しました。もうバスが出るという時間でした。最後のこの慌ただしさは何なんだ・・。

以上が多摩100山をコンプリートした天祖山と中尾根の山行でした。繰り返し書きますが、中尾根はオススメしません。あくまでもこんなところがあるというぐらいに留めておくほうがいいです。僕もここは一度でじゅうぶんと思っているので、恐らく来ることがありません。最後の危なっかしかったところは正解を確認したい気持ちはあるものの・・。

合計距離: 19.63 km
最高点の標高: 1729 m
最低点の標高: 610 m
累積標高(上り): 1863 m
累積標高(下り): -1854 m
総所要時間: 08:18:59
Download file: 20220604_奥多摩町.gpx
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