僕は川崎市麻生区というところに住んでいて、最寄り駅は小田急線の柿生駅です。麻生区は自然も多く、散歩にふさわしいコースがいくつかあるので、今後はこういうところも紹介していきたいと思ってます。
今回は「柿生の里散歩道」と名付けられた約6㎞のコースを歩いてきました。過去に何度も歩いているのでもはや庭みたいなものだが、山に行けないけどどこか行きたいというときに出かけるコースのひとつです。
柿生駅から籠口ノ池公園まで
柿生駅は各駅停車しか停まらないので、新宿方面から来る場合は新百合ヶ丘で、町田方面から来る場合は町田駅から各駅停車に乗る必要があります。麻生区の玄関口といえば新百合ヶ丘駅だが、柿生駅は小田急創業時からある駅で、麻生区の駅の中では断トツに歴史があるということは言っておきたい。
柿生駅北口を出てまっすぐ歩くと右手に日高屋がでてきて、そこを右に曲がっていきます。
日高屋の前に「柿生の里散歩道案内図」の看板がさっそく出てきます。どうでもいいが、日高屋の場所は前はミスドだったらしい。僕が引っ越してきてからはすでに日高屋だったが。
柿生の商店街は道が狭く、車のすれ違いが大変。かつてはこの通りをバスが走っていたというのだから信じがたい話ですね。そして商店街もちょっと寂しい。しかし、今後この写真の左側一帯は再開発がされて、30階の高層ビルが建つようです。その時までここに住んでいるかどうかはわからないが楽しみではあります。
商店街を進み、最初の十字路を左に折れて緩やかな坂道を登っていくと、右手に柿生中学校が出てきます。その柿生中学校と併設するようにでてくるこの階段。かつてはこの道路にトンネルがあったらしく、川崎市最初のトンネルだったらしい。
当時の写真といまの写真を比較しているブログがあるので紹介しておきます。
この柿生トンネル跡にある階段を100段ほど登っていくのだが、上り切ったところには「おっこし山ふれあいの森」という狭い山頂がでてきます。
特に何があるというわけではないが、木々の間から柿生の住宅街を見ることができる。このピークを通らない巻き道もあって、ほとんどの人はそっちを通ります。
おっこし山を過ぎるとこのような道を歩くのだが、住所でいうと上麻生と王禅寺西の境にあたります。ここは尾根にあたる場所で道も狭いがかなり重要な生活道路です。この先には麻生台団地がありますが、そこに住む人たちが柿生駅や中学校へ行くにはここを通るのが近道なのです。
ついでにこの道路上で、今年になってタヌキを2匹見かけました。
随所に案内板が立っているので、道を間違えることはたぶん無いだろう。左へ行くと麻生台団地。
ここは道路を渡りますが、ここは横断歩道は無いし、赤い道は写真ではわかりづらいが両方ともカーブとなっているので細心の注意をもって渡りたいです。渡った後は20メートルぐらい進んで左に折れ、麻生台団地と住宅の間を歩くような感じになります。
しばし歩くと月読神社に着く。表参道じゃないところから入って、そのまままっすぐ突き進みます。神社は修繕中だった。
下っていくとだんだんと道が細くなって不安になるが、心配は不要です。夏場になると草が茂ってちょっと歩きにくいぐらいにはなりますが。このまま出た先をまっすぐ進み、橋を渡ります。
しばらく行くと「菅早野線」という道路にぶつかる(実際は細い道をくねくね歩いてここに出る)。「東柿生小学校」交差点にきたら「琴平神社←」の看板に従い、左側の細い道へ入ります。
ところで、この柿生の里散歩道はコース通りに歩くとコンビニの類が見当たりません。もしコンビニに行きたいと思ったら、この通りの写真でいうと手前側を振り返った先にローソンがあります。ちょっとコースから外れるが、休憩にいいかもしれません。駐車場も広いし、イートインスペースもあります。
交差点から3、4分ぐらいで右手に公園の入り口が出てくるのでここを入って、入った先にある階段を上っていきます。
ここは「籠口ノ池公園(ろぐちのいけこうえん)」といって、その昔はこのあたりの田んぼの灌漑用水となっていたようです。今では池のそばには立ち入りできないように柵で囲われているが、いまはちょうど桜が咲いていて、これを見に来る人もいます。桜が咲いているときに来たのは初めてでした。
東屋やベンチもあってくつろぐこともできます。
さらに階段を上り、王禅寺東側の公園入口へと向かいます。ここまでは割と住宅の中を歩くことが多いが、随所に自然を感じる場所もあるといったところだろうか。
王禅寺東から早野へ
籠口ノ池公園を抜けると住所は王禅寺東に。公園を出たら写真右側、柵に沿って歩いていきます。すぐに右に折れる道があるのでそれを進みます。
すぐにこのような看板とコースの案内板が出てくるので左に折れます。まっすぐ行ってしまうと坂を下って、先ほど歩いた道のどこかに出てしまうので注意。
すぐに目の前に竹林が出てきて、階段を下ります。竹林は稲荷森稲荷社の敷地のようです。そういえばまだここには立ち寄ったことがないし、今回も素通りしてしまった。
こちらは近くの神明社、かつての王禅寺村の「鎮守5社」のうちのひとつで、とても小さな社です。ここも修繕中だった。こういうのは市がやっているのだろうか。
余談ですが、鎮守5社の残りの4つは山王社、稲荷社、比川社、白山社で、今度ちゃんと5つを回ってみようと思いました。
突き当りの道路は「野川柿生線」で、左に折れると琴平神社や王禅寺ふるさと公園にたどり着きますが、柿生の里散歩道は右に折れて逆に遠くに行ってしまいます。
石橋交差点をそのまま渡り、すぐに脇道に入っていきます。詳しくは終わりに出てくる地図で確認してください。
住所としては王禅寺東から早野となり、この子ノ神社はかつての早野村の鎮守社だったそうです。ここも何度か通っている割にはスルーしていたので、今回はお参りしてご挨拶をしておきました。歳をとったのか、最近は社があったらご挨拶しておけと思うようになりました。その土地の守り神をないがしろにしちゃいけないと。
麻生区早野という地域は、1960年代終わりに施工された都市計画法に基づき、土地を宅地化するか宅地化を抑制するかの選択に迫られ、後者を選択したことにより、行政の農業振興策に則って農業振興地域に指定されました。なのでいまも農業が盛んで、麻生区では他に岡上や黒川がそれにあたります。
ひとつ前の写真の道を歩くと、道の終点近くでコースの案内板が出てきます。これを写真奥の方向へ進みます。なお、写真右側へ進むとすぐに横浜上麻生道路にぶつかり、近くにコンビニやすき家があるので、食事や買い物が可能です。
歩いているとすぐに写真のような赤みがかったハウスが見えてくる。SLOW FARMといういちご狩りができる農園です。
外から見てもいちごがたくさんなっているのが分かる。奥のほうで多くの人がいちご狩りを楽しんでいるのが見えました。
また、ここにはSlow Sweetsという農園パティスリーが併設して、いちごをふんだんに使ったスイーツが販売されています。ショートケーキがとても美味しそうだったけど、ケーキを持ってこのあと歩くわけにはいかないので、焼き菓子のいちごのフィナンシェを買っていきました。
参考までにSlow Farm とSlow SweetsのURLを貼っておきます。


「野川柿生線」を突っ切って進むと、献花を販売している花屋がでてきます。ここを左に折れ、突き当りを右、さらに突き当りを左と進みます。献花が売っているのは、この先をまっすぐ行くと「早野聖地公園」があるから。いわゆるお墓だが、広々としていてカジュアルなスタイルのお墓が多く、園内は昼間であれば散歩コースとしても良い場所です。
個人的にはここからが面白いところ。早野の自然、いや、川崎市の自然を堪能できる場所だからです。数日前に川崎市内のある事件のニュースをTwitterで見たときに、そこについていた「川崎はゲットーだから」というコメントに苦笑してしまったが、そんなゲットーさは微塵もない川崎がここにはあります。
※ゲットー(ghetto):ヨーロッパ諸都市内でユダヤ人が強制的に住まわされた居住地区のことを指すが、上のコメント主はおそらくスラングとして使われる、治安の悪い街みたいな意味で発言したものと捉えている。
これもかつての灌漑用に作られた池だと思われます。このように柵に囲われていて、さらにこの先にも丸池というのがあるが、それも同様に柵で囲われています。事故防止としては正解だと思う。
この辺りはよく手入れがされていて、右側に見える建物は「早野庵」といって、年配の方々がよく集まって酒を飲んでいたり、周辺の修繕などを行っているようです。
このような遊歩道もあって、いつもここを歩いていきます。距離こそ短いが、ハンノキ林の中を歩いていると雰囲気が最高ですね。
そのまま里山の道となって、ちょっとだけ高度を上げていきます。山歩きニストとしてはやはりこういう場所に来ると気分が上がりますね。
虹ヶ丘の住宅を経て王禅寺ふるさと公園へ
山道を登りきると、住所が虹ヶ丘に変わり住宅街が開けてくる。ここから緩やかに下っていきます。
琴平神社方面に下っていくと、王禅寺ふるさと公園方面へ向かう坂が出てくる。ここからがしばらく急で結構疲れるポイントです。
ちょっと寄り道して琴平神社本殿への階段を登って行った。ここの階段が結構エグいんですよ。
上から見るとこんなですよ、段差もあるし。落ちたらひとたまりもない。
麻生区って坂道も多いけど、階段もすごいのがたくさんあるんですよ。実は今それらを写真に収めていて、今後載せていこうかなとも思っているのです。
これが琴平神社本殿。あの右側を通っていくと、先ほどの坂道とつながります。
坂道をひたすらのぼっていく。ここは住所は王禅寺と虹ヶ丘の境になる。
坂をのぼりきると、左側にこの場所がでてきます。どちらからも行けるが、いつも右側の道を進みます。なのでいまも左側はどこに出るのかは知りません。
3分ほど歩いて王禅寺ふるさと公園に到着。ここも桜の季節に来たのは初めて。
川崎市が市制60周年を記念して造られた公園で、広々とした敷地は休日になると家族連れでいつも賑わっていますね。もうちょい近所ならしょっちゅう来るんだけど。
こちらが正面の入り口になるが、「柿生の里散歩道」としてはここをゴールと見なしています。ここからは目のまえの道路を柿生駅や新百合ヶ丘駅、たまプラーザ駅方面のバスが走っているので、どれでも好きなのに乗って帰ることができます。
とはいっても、帰りも歩いているので、トータルで10kmぐらいの散歩になります
このような感じのコースなので、興味のある人はぜひ歩いてみてください。
最高点の標高: 74 m
最低点の標高: 26 m
累積標高(上り): 155 m
累積標高(下り): -152 m
総所要時間: 01:45:45
GPXファイルをダウンロードできます、必要な場合はダウンロードしてお使いください。
※Google Chromeでダウンロードする際、「一般的にダウンロードされているファイルではなく、危害を及ぼす可能性があります」と出るかもしれませんが、その場合は警告メッセージ右横の「▼」をクリックして「継続」を選択してダウンロードすることができます。
【参考】王禅寺ふるさと公園から柿生駅まで
王禅寺ふるさと公園から、僕がどこを歩いて柿生駅まで帰ったのか、参考までにこちらもログを貼り付けておきます。
最高点の標高: 61 m
最低点の標高: 37 m
累積標高(上り): 61 m
累積標高(下り): -69 m
総所要時間: 00:43:08
コメント
明けましておめでとうございます。
和光の大田です。
楽しく拝見しました。
寺社の多いところなんですね。
お散歩が楽しみですね。
大田さま
コメントありがとうございます。
近所でよく歩くところなので、あまり意識していませんでしたが、
確かに寺社が多いですね。
いまこの記事を読み直してみて、他にも1つか2つ神社の前を通っているところがあったような気がしました。
もしお近くに来るようなことがあれば、ぜひ訪れてみてください。
浄慶寺というお寺はアジサイの季節がとても良いです。